水溶性切削油剤の性状分析のご依頼をいただきました。

今回はpHと濃度と細菌類の測定です。水溶性切削油は使っていく内に、腐敗して細菌類が増殖して油剤劣化の原因になり、以下のような現象を起こします。

①悪臭などの発生による作業環境の悪化
②油剤成分の消失による諸性能の低下
③スライム状物質の形成による配管・フィルタ詰まり

細菌等の微生物が増殖した切削油剤が、使用の過程で大気中に放出され、そのミストに人が曝露することが問題となります。この場合、過敏性肺炎を発症してしまうことがあり、日本では報告例は少ないそうですが、諸外国では毎年複数の論文による報告があるそうです。

NIOSHやイギリス安全衛生庁では、切削油曝露による職業性疾病に関与する因子の一つとして微生物をを挙げているとのことです。(出典:室内環境 第22巻第3号P292)

また、産業衛生学会の許容濃度の勧告(2019年度)においては、鉱油ミストとして3mg/m3と定められていますので、定期的に気中濃度を測定して適切な作業環境に保つように心がけることをお勧めします。