低濃度PCB(微量PCB)廃棄物処理
低濃度PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物とは、どんなもの?
低濃度PCB廃棄物とは、「微量PCB汚染廃電気機器等」と「低濃度PCB含有廃棄物」を合わせた範囲と定義されています。簡単に言えば、PCB濃度が0.5mg/kg超え<5,000mg/kg以下の絶縁油や、それが付着した汚染物、さらにはその汚染廃棄物を処分するために使われた物を指しています。
(環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部、低濃度PCB廃棄物収集・運搬ガイドラインより)
「微量PCB汚染廃電気機器等」
「微量PCB」とは、PCB未使用のはずなのに、意図しない混入により絶縁油中のPCB濃度が0.5
ポリ塩化ビフェニル(PCB)の製造・輸入・使用は昭和40年代に禁止されましたが、平成14年になって、本来PCBを使用していないとする電気機器等であっても、微量のPCBに汚染された絶縁油を含むもの(微量PCB汚染廃電気機器等)が存在し、昭和40年代以降に製造・輸入された機器の中にも微量PCB汚染廃電気機器等が存在することが判明しました。
これは非意図的にPCBが混入したものであり、PCBを使用した電気機器に比べ、含まれるPCBの量が微量となります。そのため、PCBの環境中への漏洩、流出の防止を第一に考慮しなければならなりません。
微量PCB汚染廃電気機器等には、以下の3種類があります。
- 微量 PCB 汚染絶縁油
廃ポリ塩化ビフェニル等のうち、電気機器又はOFケーブルに使用された絶縁油であって、微量のPCBによって汚染されたものが廃棄物となったもの。 - 微量PCB汚染物
PCB汚染物のうち、微量PCB汚染絶縁油が塗布され、染み込み、付着し、又は封入されたものが廃棄物となったもの。 - 微量PCB処理物
PCB処理物のうち、上記に掲げる廃棄物を処分するために処理したもの。
「低濃度PCB含有廃棄物」
PCB濃度が5,000mg/kg 以下のPCB 廃棄物のことです。(微量PCB汚染廃電気機器等を除く)。具体的には次の3種類となります。
- 低濃度 PCB 含有廃油
廃PCB等1kgにつき、PCBの濃度が5,000mg以下のもの。 - 低濃度PCB含有汚染物
PCB汚染物のうち、次に掲げるもの(微量PCB汚染物を除く)
・汚泥、紙くず、木くず又は繊維くず1kgにつき、PCBの量が5,000mg 以下のもの。
・廃プラスチック類 1kg につき、PCBの量が5,000mg以下のもの。
・金属くず、陶磁器くず1kgにつき、PCBの量が5,000mg以下のもの。 - 低濃度PCB含有処理物
PCB処理物のうち、次に掲げるもの(微量PCB処理物を除く)
・当該廃油 1kg につき、PCBの量が5,000mg以下のもの。
・廃酸又は廃アルカリ1kgにつき、PCBの量が5,000mg以下のもの。
・汚泥、紙くず、木くず又は繊維くず1kgにつき、PCBの量が5,000mg以下のもの。
・廃プラスチック類1kgにつき、PCBの量が5,000mg以下のもの。
・金属くず等に付着している物1kgにつき、PCBの量が5,000mg以下のもの。
PCBが混入している変圧器やコンデンサーを保有してる場合

変圧器

コンデンサー
「PCB廃棄物」に該当するかどうか
PCB濃度が0.5mg/kgを超える場合は、PCB廃棄物 (特別管理産業廃棄物)となり、PCB特別措置法と廃棄物処理法の対象機器として、届出・適切な保管・処分が必要となります。一方、PCB濃度が0.5mg/kg以下の場合は、PCB廃棄物 (特別管理産業廃棄物) に該当しません。PCB特別措置法の対象外になり、通常の産業廃棄物として処分することができます。
低濃度(微量)でPCBが混入している変圧器やコンデンサー等についても、数社の民間処理施設により処理が始まっています。
- まず何をすればよいのか?
- どこで処理をすればよいのか?
- 収集運搬については?
- 行政届出については?
- どれくらいの費用がかかるのか?
上記のようなご質問がございましたら、お気軽にご連絡下さいませ。 低濃度PCBの処理については、様々なプランが考えられます。 PCB廃棄物の種類、大きさ、保管場所などをヒアリングの上、最適なプランをご提案いたしますので、処理計画をお考えの際はご相談下さい。